写真で綴る日常

写真で綴る日常

思いは言葉に。思い出は写真に。

書き物

音弥 × 箸休め

当初、プロットを決めるために書き進めたこの短編小説は結末まで3000文字程度でした。 後から読み直すと、 箇条書きに肉付けしただけのそれは、 真相推理する間もないくらい転換が早すぎて、少し加筆しました。 それが7000文字程度になり、このブログに公開…

書き物 × 音弥(2)

9.確認 あの猫は、あの日抱きしめた猫だったのだろうか?その後、段ボールにいなかったのは、誰かに助けられたのではなく、あのようなことをされるために連れ去られたのか?いや、きっとそんなはずは無い。そんな偶然があってたまるものか。そんな殺生なこ…

書き物 × 音弥(1)

1.音弥(オトヤ) その名は音弥(オトヤ)少し色白で華奢な男の子。思春期真っ最中で、背丈は少し小さくて、ちょっぴり人見知りな文学少年だった。 (田舎町風景)学校から一番近い裏山へ寄った後の帰り道。ぽつんとそびえたつ段ボールが置いてあった。箱の中をの…

書き物 × 記憶其の三

幼稚園の頃の記憶はまだまだある。 幼稚園に通い始めた頃までは、中国語と日本語の両方を話せたそうだ。 しかし、幼稚園に通うようになり、日本語にふれる時間が自然と長くなり、 すこしづつと中国語はあまり話さないようになったらしい。 特に自分の中で意…

書き物 × 記憶其の一

光 真っ暗闇の無意識の中、 まるで太陽を見ているかのような光が急速に視界へ広がり、全てが白く明るくなった。 これは記憶にある一番古い景色。 幼すぎる頃の記憶は、 はっきりとその風景を覚えていても、 どの記憶が先だったかの時間軸は、 曖昧にしか覚え…